「言葉ではうまく説明できないけれど、とにかく着心地が良くて雰囲気がいい。」COMOLIの服を愛用する人たちは、口を揃えてそう語ります。決して派手なロゴや奇抜なデザインがあるわけではないのに、袖を通すだけで圧倒的な「違い」を感じさせる。そんなCOMOLIの深遠なる魅力とは一体何なのでしょうか。
デザイナー、小森啓二郎氏とブランドの歴史
COMOLIは、デザイナーの小森啓二郎(こもり けいじろう)氏によって2011年にスタートした日本のファッションブランドです。
1976年に東京都で生まれた小森氏は、文化服装学院を卒業後、大手セレクトショップで10年間デザイナーとして経験を積み、独立を果たしました。ブランド設立当初は、「とにかく見にきてほしい、気に入ってくれたらいい」という職人的なスタンスでアイテムを制作していたそうです。しかし、あるバイヤーが店頭に出した1着が予想外の大反響を呼び、そこから瞬く間に服好きたちの間で口コミが広がり、現在の揺るぎない地位を確立していきました。
COMOLIの根底に流れる哲学、それは「全ての洋服の原型は欧米から生まれ、ある目的の為に作られた物である」という考え方です。そこから派生し、「今の日本の気候に合う、日本人の体型に合った、上質でシンプルな日常着」を展開することをブランドの至上命題としています。
なぜCOMOLIはこれほどまでに愛されるのか?
多くのブランドが群雄割拠する中で、COMOLIが熱狂的なファンを生み出し続けている理由は、大きく3つのポイントに集約されます。
◆着る人と服の間に生まれる「独特の空気感」◆
COMOLIの服は、基本的に身幅や袖にゆとりを持たせたルーズなシルエットで作られています。しかし、決してだらしなく見えることはありません。上質な素材のドレープ感やシワ感が計算されており、大人の余裕と抜け感を演出してくれます。
◆日本の気候に最適化された「素材への執念」◆
高温多湿な日本の夏でも快適に過ごせるよう、生地の織り方や糸の細さに徹底的にこだわっています。たとえば、夏場によく用いられる「ベタシャン(ベタッとしたシャンブレー)」生地などは、風通しが良く、肌に張り付かない工夫が施されています。
◆日常に溶け込む「究極の普通」◆
デザイナーの小森氏自身が「自分が思い描くシーンに合う服」「旅先に丸めて持っていける服」を意識しているため、キメすぎないリラックス感があります。ドレスとカジュアルの境界線を曖昧にするような、どこにでも着ていきたくなる「上質な日常着」なのです。
これを買えば間違いない!COMOLIの人気名作アイテム
COMOLIを語る上で欠かせない、ブランドの代名詞とも言えるマスターピースたちを紹介します。

COMOLIの入門編であり、永遠の定番。ドレスシャツに使われるような極細の「140番手」の糸を、旧式のシャトル織機で時間をかけて織り上げた逸品です。シルクのようになめらかな肌触りと、空気を孕んだようなふわりとしたシルエットは、一度袖を通すと他のシャツに戻れなくなると言われるほど。

現在のトレンチコートの原型であり、1895年のボーア戦争時にイギリス士官のために作られたコートを、COMOLI流に再解釈したアウター。ボタンではなくベルト(紐)でフロントを留める仕様が特徴です。バサッと羽織るだけで、映画の主人公のような優雅で色気のあるAラインシルエットが完成します。

「デニム=アメカジで無骨」という概念を覆し、上品なスラックス感覚で穿けるようにデザインされたデニムパンツ。ウエスト部分に共布のベルトが付属しており、腰回りにゆとりを持たせつつ裾に向かって美しくテーパードしていくシルエットが、大人の休日にぴったりです。
まとめ:流行を追い越した先にある「一生モノ」
COMOLIの服は、決して安価ではありません。しかし、トレンドの波に消費されることなく、着込むほどに自分の身体に馴染み、風合いが増していくという確かな魅力があります。
「日本の気候や体型に本当に合う服とは何か?」という問いに対する、小森啓二郎氏のひとつの最適解。それがCOMOLIというブランドなのだと言えるでしょう。クローゼットに一着あるだけで、毎日の着替えが少しだけ特別に、そして心豊かになるはずです。
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